厚生労働省は、食育を通じて子どもに期待する育ちの姿として次の「5つの子ども像」を掲げています。
1.お腹がすくリズムのもてる子ども
2.食べたいもの、好きなものが増える子ども
3.一緒に食べたい人がいる子ども
4.食事づくり、準備にかかわる子ども
5.食べものを話題にする子ども
今回は4の食事作り、準備にかかわる子どもについて考えます。
食事作りや準備そのお手伝いをすることによって、
将来必要な自分自身が食べるため必要な食事作りの知識やスキルを身に着ける足掛かりとなるだけではなく、
誰かのために作ったり準備したりすることで満足感や達成感を得る経験が重要だと思います。
満足感や達成感はこどもの自己肯定感を強めてくれますし、またやりたい、今度はもっとこうしてみたいというような次へつながるパワーの元となります。
一緒にご飯を作ってみよう
こどもに頼む食事のお手伝い。「食育」を前提に考える場合は、ママたちが手伝ってもらって楽になるためではなく子供たちが「チャレンジ」するためとママが気持ちを切り替えるのもとても大切です。忙しい時余裕のない時は、無理する必要はありません。
今回は2歳から5歳くらいのこどもたちにできる食事作りを難易度別にご紹介します。
難易度☆ サンドイッチ
星ひとつは、キッチンには入りません。キッチンは刃物や高温のものなど危険がいっぱい。食卓でできる食事作りです。
準備するもの
- 食パン(4つ切りにしておく)
- チーズ
- スライストマトやレタスなど野菜
- ハム
- その他お好みで
皿にそれぞれの材料を分けて用意し、自分で組み合わせて挟んでいきます。ママの分も子供にお願いして作ってもらいましょう。自分の分を作るのと、ママのために作るのではまた違う気持ちを味わえるはずです。
難易度☆☆ 混ぜる・ちぎる
星二つは一緒にキッチンに立ちます。今までは危ないから入ったらだめだよと言われていたキッチンで、お手伝いを頼まれやり遂げ褒められることは、誇らしい気持ちや達成感へとつながると思います。
例えば
- ホットケーキミックスを混ぜる
- レタスをちぎる
- すり鉢でゴマをする
- ラップを使っておにぎりを丸める。
- 卵を割る(少し難易度は上がりますがこどもはやりたがるお手伝いのひとつですね)
星二つはキッチンの中だけど、包丁も火も使わないものです。このほかにも、いろいろ見つかると思います。
難易度☆☆☆ 包丁できる
包丁はこどもがやってみたいお手伝い第1位なのではと思うほど、よくせがまれます。包丁は間違った使い方をするとけがをすることがあることを、きちんと伝えましょう。
- 猫の手(食材を抑える手の指を丸める)
- 柄をしっかり待つ
- 使い終わったらすぐ置く
- 置き方は、まな板と並行に刃は向こう側へ向ける
ステップ1 食事用のギザギザのついたナイフで切る。バナナなど切るには柔らかく手では抑えやすいものが最初は適しています。
ステップ2 小さめの包丁又はこども用包丁で切る。ギザギザナイフで猫の手などのお約束を守れるようになったら次へ進みます。最近ではこども用に柔らかめの食材は切れるけど手は切れない包丁という商品があるのでそういうものを使ってみるのもいいと思います。
まとめ
こどもとする食事作りを難易度別にしてご紹介してみました。大切なのは、高い難易度のものをクリアできるかではなく、食事作りにかかわること・食事作りを通して満足感や達成感を得ることです。こどもが食事作りのお手伝いを楽しんでできることが、またやりたいという気持ちそして目標とする食事作り準備にかかわる子どもを継続的に実現させていくと思います。